飲み忘れて残ってしまった薬があります。残薬はどのように処理したら良いですか?

薬の処分にお困りの場合は、薬局にご持参いただければ薬局スタッフがお預かりして処分いたします。
処方薬は、医師・薬剤師が患者さまの体調や病状を診て、薬剤や量を調整して処方していますので、飲み忘れないように注意しましょう。
また薬を処分することだけではなく、薬剤師が、残薬の調整をして薬の有効活用することができたり、薬の飲み忘れを防ぐためのアドバイスができることもありますので、薬に関してお困りなことがありましたら、薬剤師にご相談ください。

頓服(とんぷく)薬とは、どういう薬でしょうか?

頓服薬とは、食前・食後など決まった時間ではなく、症状がある時に服用する薬のことです。
主な頓服薬として、解熱剤、鎮痛剤、睡眠剤、下剤、狭心症発作を抑える薬などがあります。
前述のとおり、頓服薬は症状がある時に服用するものですが、1日何回まで服用して良いか、次の服用までにどの程度間隔をあければいいかなど薬や症状によって異なりますので、医師や薬剤師の指示に従って正しく服用してください。

お薬の説明書きに「高齢者は、服用前に医師、薬剤師または登録販売者に相談すること」と書いているものがありますが何故ですか?また高齢者に該当するのは何歳からでしょうか?

高齢者とは、一般的には65歳以上の方が対象となります。
ご高齢の方は、肝臓や腎臓、心臓等の機能が低下している場合があるため、お薬の作用が強く現れてしまう場合があります。したがって服用前に医師、薬剤師または登録販売者に一度ご相談ください。

市販の便秘薬と乳製品を一緒にとると、より効果がでますか?

市販の便秘薬は、いくつか種類があります。その中でビサコジルを主成分とする便秘薬(腸溶錠)は大腸で効果を上げたいので、中性になると溶けるようになっています。
人間は、胃の中は強い酸性で、大腸の中は中性です。牛乳やヨーグルトなど乳製品とこちらの便秘薬を一緒に飲むと、胃の中のpHが上がり、胃で溶けてしまいます。
こちらの便秘薬とそれらの食品を食べる間隔は1時間以上あけるようにしましょう。
また、他の種類の便秘薬は問題ないものもあります。
気になることがありましたら、まずは医師・薬剤師に相談してください。

保湿剤の「ヒルドイド」はドラックストアで購入できますか?

「ヒルドイド」に配合されている“ヘパリン類似物質”という成分が含まれたお薬は市販でも販売していますので購入できます。
処方薬と市販薬では、成分の配合量などで違いがありますので、患部の症状を医師・薬剤師にご相談のうえお薬を使用するようにしてください。

ロキソニンテープとロコアテープの違いは何ですか?

どちらも痛みに対する鎮痛作用を有する貼り薬ですが、それぞれ使い方や効果が異なります。

■ロキソニンテープ
変形性関節症、筋肉中、捻挫、打撲などの外傷による痛みや腫れに対して使用されます。
1日1回患部に貼る。その際、使用枚数の規定はありません。

■ロコアテープ
変形性関節症のみに使用されます。
1日1回患部に貼る。1回に貼る枚数は患部が複数ある場合でも最大2枚までです。それ以上使用すると副作用が現れる可能性がありますので使用量を必ず守りましょう。

それぞれ患部の状態や症状などによりますので、医師や薬剤師の指示にしたがってご相談ください。
またロコアテープは、消化器性潰瘍のある方や、血液に重篤な以上がある方、妊娠中や授乳中の方など使用できない方もいます。
したがって自己判断での使用は避け、必ず医師や薬剤師に相談し、その指示にしたがってご使用ください。

祖父と祖母が薬を上手く飲めません。何か良い方法はありますか?

高齢者の場合、加齢や病気などが原因で嚥下(えんげ)機能が低下することがあります。

嚥下(えんげ)機能とは、口の中の食べものを飲み込み、胃へ送る機能のことです。
そして、口の中の食べものを飲み込む「嚥下」の機能が弱り、食べものをスムーズに胃に送れなくなった状態を「嚥下(えんげ)障害」とも言います。

〈嚥下障害の原因について〉
・加齢にともなう「食べる機能」の低下
・脳梗塞や脳出血といった脳血管障害
・神経や筋肉の病気
・認知症、パーキンソン病や、病気による筋力低下(サルコペニア)など

お薬の服薬については以下のような対応があります。

【粉薬の場合】
・粉薬に、ごく少量の水やぬるま湯を加えてペースト状にして口に入れ、水やぬるま湯を飲んで服用する。
・飲み残さない程度の量の水やぬるま湯に溶かして服用する。

【錠剤の場合】
・粉末状に砕いてから、粉薬の対応と同じように服用する。
・ゼリー、プリンなど、食べ物に混ぜて服用する。
 ※市販の服薬ゼリーには、お子様向けだけでなく高齢者向けのものもあります。

またお薬によっては、混ぜてはいけないものや、砕いてはいけないものもあります。
まずは患者さんの状態を医師や薬剤師に相談し、何となら混ぜていいのか、どういう形状のお薬が良いのかなど、確認したうえでご対応をしてください。

塗り薬は、1回にどのくらいの量を出して塗るのが良いのですか?

ステロイド外用剤(塗り薬)の場合、効果を得るために塗る分量の目安を図る単位があります。
「FTU(フィンガーチップユニット)」と呼ばれる単位です。
FTUとは、大人の人差し指の先から第一関節まで薬を乗せた量で、チューブタイプ(口径が5mm程度)の軟膏やクリームでは、1FTU=約0.5gに相当します。
これを1FTUと呼び、大人の手のひら2枚分くらいの面積に塗ることができます(体表面積の約2%)。
※チューブの大きさにより異なる場合があります。
※ローションタイプの場合は1円玉大が1FTUの目安となります。

FTUの考え方は、あくまでステロイド外用薬を塗るときの目安を示したものです。
お薬によっては、塗る量に制限や別の目安が決まっていることがありますので、医師や薬剤師から指示があった場合には、それに従って塗ってください。

また市販薬(OTC薬)では、塗る前にお薬の説明書きに記載された用法・用量を確認してから塗ってください。