食前や食後など、服薬時間の指示は守らないとダメですか?

食前・食間・食後には、それぞれ意味があり、食事によって変化する胃の状態に合わせて服用時間が決められています。
また、これ以外にも食直前(食事の直前)や食直後(食事のすぐ後)、就寝前、もっと厳密に何時と何時など医師が指定する薬もあります。いずれにしても正しい飲み方をしないと効果がでなかったり、副作用が現れたりすることがありますので、決められた服用時間を守りましょう。
何かわからないこと、不安なことがあるときには自己判断で服用時間を変えたりせずに、医師・薬剤師に相談しましょう。

「冷湿布」と「温湿布」はどう使い分ければよいですか?

冷湿布は患部をひんやり冷たくし、温湿布は患部をポカポカと温かく感じさせる治療法です。
冷湿布には貼ったときに冷たく感じるハッカの成分が入っており、温湿布には唐辛子の成分であるカプサイシンなどが入っているために温かく感じます。
患部に働きかけて痛みを抑えるのは、湿布に含まれる消炎鎮痛剤の成分によるものです。
冷湿布と温湿布の使い分けに関しては、「患部に当てたときに気持ちよく感じる方を使えばいい」という程度で、整形外科的に厳密な使い分けがあるわけではないようです。

薬を飲む時は水以外のもので飲んでも良いの?

水には薬を飲みやすくする役割と、体内で溶かして吸収されやすい状態にする働きがあります。
服用後、胃の中でできるだけ早く薬を溶かす必要がありますので、コップ一杯程度の水で飲みましょう。

水なしでの服用は、薬が溶けにくいだけではなく、薬が食道や胃壁に付着して潰瘍の原因になることがあるので注意が必要です。
また、高濃度のカルシウムやマグネシウムを含むスポーツドリンクやミネラルウオーターなどの「硬水」は、薬成分などと相互作用を起こすことがあります。カルシウムを多く含む牛乳や酸性飲料(コーラ、コーヒーなど)と一緒に飲むことも避けた方が良いでしょう。
アルコール類で薬を飲むことは、もちろん絶対にやめましょう。

薬局で処方してもらった費用は医療費控除の対象になりますか?

薬局で処方してもらい支払った費用も、病院やクリニックなどに支払った医療費と同様に医療費控除の対象になります。

処方したお薬を渡す時、患者負担金がある場合は領収書をお渡ししていますので、大切に保管しておいてください。

お薬の保管方法を教えてください。

基本的には高温、日光、湿気を避けて、乳幼児や小児の手の届かない場所に保管してください。さらに、お薬によっては保管方法が異なったり、使用期限が定められている場合があるので、しっかり確認することが大切です。

坐薬や液剤・水薬、または「冷所保管」するよう指示されたお薬は、乾燥していて、光が当たらず、冷たい場所に保管することになっており、冷蔵庫は最適な場所といえます。

目薬の保管は、使用期限の指定がないものは開封後およそ1ヶ月を目安にしてください。使用期限の指定があるものはそれに従ってください。(使い方によるので一概には言えません。薬剤師に確認してください。)
そのほか暗所保存のものなど、特殊な保管方法のお薬もありますので、薬剤師の説明をよく聞いてください。

処方されたお薬は、その時の患者様の症状にあったお薬です。
同じ症状だからといって、時が経ってからまた飲んだり、他の人にあげたりするのはやめましょう。
そして誤用を避けるために、内服薬と外用薬を区別して保管することもポイントです。

研修認定薬剤師とはどのような薬剤師ですか?

認定薬剤師とは、研修認定薬剤師制度のもと、良質の薬剤師業務を遂行するために認定された薬剤師です。認定された薬剤師には公益財団法人 日本薬剤師研修センターより、認定薬剤師証が発行されます。

現在の日本では、医療保険制度の改革などの社会環境の変化に伴い、薬剤師には従来より高い資質が求められています。その中で、薬剤師としての知識を深めることに励み、認定されたことにより、他の医療従事者や患者様からの信頼を高め、常に時代に即した薬学的ケアを行える薬剤師であることを示すことができます。

処方せんはいつでも調剤してもらえるの?

処方せんは、交付日を含めて原則4日以内のみ有効です。有効期限が指定された処方せんの場合は、その期限内であればいつでも調剤します。
もしもお薬の在庫が無くすぐに調剤できない時は、処方せんをお預かりして、後ほど調剤を行うことも可能です。また、早急に服用が必要な薬剤の場合は、責任を持って調剤ができる薬局を紹介します。

〔処方せんの上手な使い方〕

かかりつけの薬局に処方せんをファックスしておけば、実物の処方せんを持って行くとすぐにお薬を受け取ることができます。
また、処方せんがあればご本人でなくてもお薬の受け取りができます。患者さんはお宅でお休みになり、ご家族の方などが処方せんをお持ちになっても、調剤は可能です。この場合「お薬手帳」を一緒に持って行かれると安全にお薬を調剤できますのでご活用ください。

秋冬時期の乾燥肌に悩まされています。なにか良いお薬はありませんか?

乾燥肌の症状は人によってさまざまですが、大まかに5つのタイプに分けることができます。
症状改善に効果のある成分はタイプにより異なりますので、ご自分の肌に合った成分を含んだ保湿クリームやお薬を正しく選んでケアすることが大切です。
〔乾燥肌の5つのタイプと、効果のある成分〕

1. 硬いガサガサ肌
尿素(ケラチナミン)が効果的。角質の水分保持量を増やし角化した皮膚を取り除く働きがあります。

2. 白く粉をふいている肌
ヘパリン類似物質が効果的。角質層に浸み込んで、水分を包み込んで保湿します。

3. かゆみ肌
抗ヒスタミン剤が効果的。かゆみの原因となるヒスタミンを抑え、かゆみを感じにくくします。

4. 敏感肌
セラミドが効果的。お肌に水分を蓄えて保湿し、刺激から保護してくれます。

5. ひび、あかぎれ肌
ビタミンEが効果的。抗酸化作用があり、血行を促進してくれます。

お薬を選ぶときはパッケージに書かれた成分表を見て、ご自分のお肌に合った成分が含まれているかチェックすると良いでしょう。

お肌の症状の見極めが難しかったり、選んだお薬で思うように症状が改善しないときは、当薬局へお気軽にご相談ください。

無菌調剤とは?

近年、在宅医療の進歩により、がん末期の患者さんやクローン病などの患者さんを中心に、病院でしか行えなかった点滴療養(中心静脈栄養法)が、自宅や職場で行えるようになっています。このとき用いる点滴薬剤の調製には、クリーンルームを利用した無菌調製が必要です。
在宅中心静脈栄養法は、安全に高カロリー輸液を使用することによって今まで長期入院を余儀なくされていた患者さんたちが入院生活から解放され、在宅で療養したり、場合によっては社会復帰をも可能となる療法です。高カロリー輸液は注射剤のように直接体内へ注入されるため、細菌で汚染されていると感染症になる危険性があります。その為、注射薬調製の環境には無菌状態であることが要求されますが、当薬局ではクリーンベンチを備えており、高い無菌性の確保が可能となっております。