軽度の脱水の場合は、口から補う方法(経口投与)で対処できます。
経口投与での対処法としては、嘔吐や下痢、発熱によって失われた体内の電解質や水分を、塩分と糖分が適切な割合で混ざった飲料(経口補水液)で速やかに補う「経口補水療法」があります。
経口補水液の塩分と糖分のバランスは点滴に使われる輸液とほぼ同じなので、弱った体に負担をかけないよう、冷やさずに少量ずつゆっくり時間をかけて飲むようにしてください。
経口補水液の主な働きは水分と電解質の補給なので、補水液使用後は様子をみながら栄養分も摂ることも大切です。
なお、電解質異常を伴うと思われる場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。
また、経口補水液は薬ではありませんが、体への影響が大きいので使用する際は注意が必要です。
高濃度のナトリウムイオンが入っている経口補水液は、薬などでコントロールされている電解質のバランスを乱してしまう可能性があるので、心臓、腎臓、血圧などの病気で塩分の摂取を制限している時や現在薬を服用している場合は、医師や薬剤師に相談してから使用しましょう。